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■三つの筋肉

人間の筋肉には、骨格筋平滑筋、そして心筋があります。

ふつうに連想される筋肉とは筋肉隆々と言うときの「骨格筋」です。骨格筋は、腕や足などの骨に腱を介してくっついています。これは運動を司る筋肉で、人間の意識で動かすことができます。

平滑筋とは血管と内臓を形作っている筋肉です。血管も血圧とかいいますから、膨張や収縮をする必要があり、弾力性が必要なのです。

最後に心筋は心臓だけの、心臓に特有の筋肉です。これは人間の意識では動かすことはできず、自律神経の支配を受けています。

平滑筋も、心筋も、それ自体は意識で動かせませんが、日ごろから運動を心がけることによって、心臓も大きく丈夫になり、血管にも弾力が出てきて、血圧を下げることができます。


■速筋(白筋)と遅筋(赤筋)

一口に筋肉といっても、大きく2つに分けることができます。
まず、赤みをおびているため赤筋とよばれているもの。これは筋繊維にミオグロビンやチトクロームといったタンパク質がふくまれるためです。
これらはヘモグロビンと同じく赤いため、血液のように赤いのです。このタイプの筋肉は、酸素をエネルギーとして持久性にすぐれており、マラソンランナーに多く見られます。
欠点としては、持久性があるかわりに、大きな力が出ず、速い動きがしにくいということです。

一方、赤いタンパク質であるミオグロビンやチトクロームが少ないため、白く見える筋肉を白筋といいます。
これは別名速筋といいます。遅筋の反対で、持久性に乏しく、すぐに疲れてしまいます。その代わり、強い力を発揮することができ、スピーディーに動くことができます。
スプリンターなどはこの筋肉が発達しています。

さらに言えば、「ピンク筋」という中間的な筋肉もあります。
トレーニングを積んでいくと、強くて持久性もあるピンク筋に変わっていくそうです。まさにどちらの働きもできるオールマイティーな筋肉といえそうですね。


■インナーマッスル

さらに筋肉はインナーマッスルとアウターマッスルにわけることもできます。
しかし、インナーマッスルといっても、ごくわずかであり、特殊な領域ということで、ここでは割愛します。また、別ページをもうけて解説いたします。


■紡錘状筋と羽状筋

紡錘状筋とは、筋繊維が並行にならんでいる形状の筋肉です。筋繊維が長いため、収縮が大きいのが特徴です。腕にある上腕二頭筋が代表的です。

一方、羽状筋とは、羽のような形状をしていて、筋繊維が全体に対して斜めになっています。簡単にいえば、見た目はそれほど太くないのに、大きな力を発揮できる筋肉といえます。下腿三頭筋などがそうです。


■主働筋・拮抗筋・協働筋
これは、別にこういった名称の筋肉があるというわけではなく、すべての筋肉は必ずこういった関係の筋肉の仲間を持つという意味です。ある動作をするとき、中心的に働く筋肉を主働筋といいます。ベンチプレスを例に取ると、大胸筋が主働筋です。

拮抗筋とは、主働筋が収縮しているときに弛緩する筋肉のことで、ベンチプレスで言うと、広背筋や上腕二頭筋です。

協働筋とは、主働筋が働く際にそれを補助するように働く筋肉のことです。ベンチプレスでいうと、肩の筋肉である三角筋や上腕三頭筋です。

筋力トレーニングを行う際は、目的の主働筋だけを鍛えるのではなく、拮抗筋、協働筋も同時に鍛えることが大切です。なぜなら、筋力に偏りがあると、弱い拮抗筋に過度に負荷がかかって肉離れや腱、関節を痛めてしまうからです。

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