不眠症の対策方法と、睡眠薬の副作用や危険性を解説しています。
不眠症対策〜寝付けない夜にTOP > 不眠解消の方法とは？ > 緊張と不眠の関係とは？
緊張は不眠を引き起こすということは、誰もが知っているでしょう。
たとえば明日、なにか重大なイベントや任された仕事があった場合、緊張で不眠になったりすることがあります。これは誰にでも起き得ることで、別段珍しいことではありません。
しかし、こういった緊張が毎日続くとなると、問題となってきます。
これから先、起きることに対して緊張するケースのほかに、過去のことに対してストレスを感じて、緊張から不眠になることもあります。
精神的なストレスや悩みをもっていると、、すでに起きたことばかりが脳裏に浮かぶようになります。するとその記憶が、神経細胞を刺激して、脳内では興奮性神経伝達物質がさかんに分泌されるようになります。体内に対しては、視床下部が交感神経を優位にするように、指令を出します。その結果、血圧や血糖値、脈拍が上昇することに。これでは、とても寝付けないですよね？
そのほか精神的な悩みがないのに、緊張で不眠になることもあります。
これは肉体的な緊張といえるでしょう。寝る前に運動や入浴をしてしまうと、体温が上昇して、体が興奮してしまいます。運動や入浴は、寝る2時間前に行なうことが大切です。そのほか就寝前に刺激物質のカフェインを摂取してしまうと、体が緊張して不眠の原因ともなりかねません。
栄養ドリンクには、カフェインが入っているので要注意です。
疲れを取るために飲んでいるつもりが、じつは緊張から不眠を引き起こしていることもあるのです。栄養ドリンクは、寝る4時間以内は飲まないようにしましょう。
緊張が不眠を引き起こすということは、不眠症対策としては、リラックスすればよいことになります。しかし、事はそう単純ではありません。
たとえば、今日起きた出来事で悩んでいる場合、考えないようにしても、いつのまにか、同じ事を考えていたりします。明日の不安にしても、いつのまにか不安感がこみ上げてきたりします。これは意識では制御できないレベルといっていいでしょう。
こういった自然とこみ上げてくるものに対して、意識レベルで対抗しようとすると、ますます悪い方向へと手を貸すことになりかねません。たとえば気にしないように押し込めようとすると、ますます気になるようなものです。睡眠自体が気になる精神生理性不眠のケースでも、寝よう寝ようと努力するほど、ますます睡眠を意識してしまい、不眠症が悪化しかねません。
そこで緊張から不眠になった場合は、無理に考えを逸らそうとするのではなく、そのままにしておきましょう。そのうえで有効な不眠症対策は、以下の二つだと考えます。
つまり緊張で不眠になる場合は、「〜をしない」といった抑制の方向ではなく、湧き上がるものは放っておいて、別のことを新たに行なうわけです。
まず緊張から不眠になるときは、体の緊張を解くようにしましょう。
簡単なところで、深呼吸です。ゆっくり吸って吐いていると、だんだん体の余計な力が取れてきます。体と心は相関しています。体の緊張が取れるということは、心の緊張も取れるということです。心が緊張していると、必ず体に力が入っているものです。
意識的に体の力を抜くことも有効です。
この場合は、頭部からだんだん脚の方に下っていきます。頭部なら頭部に少し意識を留めて、力を抜くようにします。それが出来たら腕の力を抜くというように、部分部分ごとに脱力していくのです。
ストレッチや手足をぶらぶらさせることも、緊張を解くためには役立ちます。
とにかく、軽く体を動かすことによって血行がよくなるので、緊張で不眠になるときは、ちょっとした体操も有効です。
緊張で不眠になる場合は、前述のように体をリラックスさせたうえで、新たな情報を入れていきます。
たとえば昔の思い出のアルバムを見て楽しんだり、大自然やかわいい子犬の写真集を見るとよいでしょう。そのほか波の音や川のせせらぎが収録された安眠ＣＤを聴くのもよいと思います。アロマテラピーでいい香りを嗅ぐことも、嗅覚経由で脳に新たな情報を入れることになります。
そのほか、自分に語りかける言葉にも工夫が必要です。
言葉には出さなくても、なかなか寝れないでいると、心では「ああ、寝れない」というイメージが強くなっていきます。
そこで「寝たい」とか「眠りたい」と何度も言うのです。
そうすると自然に、”ぐっすり寝ている自分”をイメージします。ほんのわずかな差ですが、イメージが正反対であることに気づかれるでしょう。
そのほか緊張で不眠になってしまう場合は、
暗示の言葉が収録された不眠ＣＤを聴いてみるのもよいと思います。リラックスできる音楽とともに、眠るための暗示が聞こえてきます。自己暗示ではなく、専門家に暗示をかけてもらうわけです。
リンク先で視聴できます。
人に暗示をかけてもらうという方法（催眠療法）は、緊張を解くために有効な方法なので、試してみる価値はあると思います。それは自分で自分をほめるよりも、人からほめられたほうが桁違いにうれしいことと一緒です。